前回の記事で、スクミリンゴガイとタニシの違いについて解説しました。
⇒スクミリンゴガイとタニシの違い
どうして一見無関係そうなスクミリンゴガイとタニシを
比較したか?というと
そもそもスクミリンゴガイは別名、ジャンボタニシと呼ばれているくらい
タニシと見た目が似ているからなんです。
ただ、タニシと比べてスクミリンゴガイは
水質を汚しますし、移動能力も高いので
どんどん生息範囲を増やしていくんです。
しかも、スクミリンゴガイは植物も肉類も食べます。
段ボールさえも餌になると言われているくらい
なんでも食べます。
だから、農家の方にとって
スクミリンゴガイは害のある生物だといえます。
そこの今回の記事では
スクミリンゴガイの駆除方法について解説したいと思います。
スクミリンゴガイ駆除方法1.侵入を防ぐ
スクミリンゴガイはタニシと比べて移動能力が高いです。
そもそもスクミリンゴガイが
自分の領域内に入ってこないように
しましょう。
たとえば用水路からスクミリンゴガイが
自分の農地内に入らないように水田の取水口と排水口に
2cmより網目の小さい金網を設置するのも
よい方法です。
スクミリンゴガイ駆除方法2.寒さに弱い
スクミリンゴガイは寒さに弱いです。
冬になるとスクミリンゴガイは寒さをしのぐために
土の中に潜り込んで越冬します。
ただ、零下3度の環境だと
3日以内に死んでしまいます。
ということは、現在冬ならば、
たとえば水田を何回か耕起するなどして
スクミリンゴガイを掘り起こしましょう。
寒さにさらすことで、
スクミリンゴガイは死滅していってくれます。
スクミリンゴガイ駆除方法3.天敵を利用する
スクミリンゴガイを駆除するために
天敵を利用するという方法があります
スクミリンゴガイの天敵には
・ギンブナ
・クサガメ
・ヤゴ
・サリガニ
・すっぽん
・鯉
・合鴨
・アヒル
などがいます。
これらの生物がいると
スクミリンゴガイを駆除してくれます。
スクミリンゴガイ駆除方法4.殺貝剤
スクミリンゴガイを駆除するために
殺貝剤を使用する方法があります。
殺貝剤=貝を駆除する農薬のことです。
スクミリンゴガイが大発生してしまっても
殺貝剤を利用することで
被害を食い止めることが可能になります。
おすすめの殺貝剤はメタルアルデヒドが入っている
『スクミノン』です。
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スクミノンにはスクミリンゴガイをおびき寄せる
性質があります。
このことを誘引性といいます。
なので、スクミノンを使用するだけで
勝手にどこに存在するかわからないスクミリンゴガイが
勝手に寄ってきてくれるんです。
では、スクミノンがスクミリンゴガイの体内に入ると
どうなるのでしょう?
スクミリンゴガイに麻痺が起こります。
そして死滅することもありますし
異常な行動を起こすようになり
水田などの作物を食べたりしなくなります。
なので、見た目にスクミリンゴガイが
水田などにいたとしても
作物を食い荒らさなくなるので
実害が減少してくるわけですね。
しかもスクミノンは人や動物に対する安全性が高いことで知られています。
あと、スクミノンの使い方ですが、
全面均一散布が原則となります。
注意事項をよく読んだうえで
使用するようにお願いします。