アオブダイの口って独特の形をしていますよね。
クチバシみたいな特徴がある形をしています。
しかもアオブダイって顎の力が強いです。
人間の指を簡単にちぎれるくらいの強さだそうです。
しかもアオブダイは毒を持っています。
だからかなり危険な生物です。
そこで今回の記事ではアオブダイの毒性について解説したいと思います。
アオブダイの毒
Contents
先ほどアオブダイは毒を持っていると言いました。
でも、生まれながらに毒を持っているわけではありません。
「どういうこと?」と思った方もいるかもしれません。
アオブダイそのものに毒があるのではありません。
人間にとって有毒な成分を持つ生物をアオブダイが食べ、
アオブダイの体に蓄積されていくのです。
そして毒が蓄積されたアオブダイを食べると
人間に中毒症状が出るのです。
獣医師国家試験に魚病学があるので
アオブダイのことは習いましたが、
いやー、本当に怖い魚ですね。
⇒プロフィール
ではアオブダイにどんな毒が蓄積するのでしょう?
結論としてパリトキシンという毒です。
イソギンチャクの仲間であるイワスナギンチャクやスナギンチャク
が大好物です。
残念なことにイワスナギンチャクはパリトキシンを持っています。
イワスナギンチャクを食べると
アオブダイの肝臓や消化器などにパリトキシンという毒が溜まるのです。
そしてパリトキシンが蓄積されているアオブダイの肝臓などを
人間が食べると中毒を起こすわけですね。
ではパリトキシンという毒にどんな毒性があるのでしょう?
毒性の強さはフグ毒であるテトロドトキシンよりも
もっと強力なのだそうです。
生物が持っている自然の毒の中でも
相当危険なタイプだと言われています。
アオブダイが保有しているパリトキシンという毒、
めちゃくちゃ恐ろしくないですか?
もし私が魚病学の研究をしていたとしても
絶対、アオブダイの研究だけはしたくないですね(苦笑)。
当時、私が獣医学生だった頃
魚病学の先生はすごくレアだったようで
他大学から出張でやってきていましたが
今でも、魚病学を専門にしたら研究者としてやっていけそうですね。
でも獣医大学を卒業して獣医師になったら
たいてい、犬猫の獣医師になるか、牛豚の獣医師になる人が大半です。
最近は女性の獣医師が増えてきたので
牛豚みたいな体力勝負のところには行かず
犬猫の獣医さんがどんどん増えてきています。
⇒プロフィール
あぁ、話が脱線してしまいました。
すみません。
話を元に戻しますね。
アオブダイが持っているパリトキシンという毒は
水洗いしても熱を加えても毒性が消えないと言われています。
なので、加熱すれば大丈夫とか、
よーく水洗いすれば大丈夫みたいなことはありません。
単純にパリトキシンがあなたの体に入ったら命を落とす危険性が出るだけの話です。
めっちゃくちゃ怖いですね。
アオブダイの毒パリトキシン
・アオブダイ
・ハコフグ
・ブダイ
・ウミスズメ
・ハタ科マハタ属の魚類
などと言われています。
それからもしパリトキシンがあなたの体に入ったら
半日から1日程度という潜伏期間があります。
なので、この期間は無症状です。
その後、体が痺れてきたり麻痺してきたり
筋肉痛などの激痛が生じたりします。
黒褐色のおしっこが出ることもあります。
さらにひどくなると呼吸が苦しくなったり
歩くのが困難になったり、腎臓障害が起きたりして
最悪命を落とすこともあります。
もし改善するにしても数日から数週間かかると言われています。
解毒方法はまだわかっていませんし、治療方法も確立されていません。
なので、もしパリトキシンの中毒を起こしたとしたら
相当不安と恐怖や痛みや麻痺などに耐えながら生きるか死ぬかの状態を
彷徨わないといけません。
めちゃくちゃ恐ろしい話なので、
もしアオブダイを食べるにしても専門家の指示のもと
調理して食べるようにしてください。
絶対に素人考えでアオブダイを食べないようにお願いします。