オニオコゼとオニカサゴの見た目ってすごく似ていますよね。
どっちもオニのような形相をしていて。
そこで前回の記事ではオニオコゼとオニカサゴを見分ける方法について解説しました。
⇒オニオコゼとオニカサゴの違い
ちょっとでも見た目の怖さを解消しようと
オニオコゼの顔をかわいらしくしたおもちゃもありますが・・・
⇒ワインドアップ オニオコゼ お風呂おもちゃ
それでもめっちゃ怖いです。
ところでオニオコゼは『オニのように醜い魚』というのが名前の由来だそうです。
きれいなバラにはトゲがあるみたいな言葉があります。
だから逆に怖い顔をしているオニオコゼは逆にトゲ(魚でいったら毒)がなさそうな気がしないでもありません。
でも、オニオコゼには毒があります。
「顔も怖いし、毒もあるんかい!」
と突っ込まれそうですが、かなり強烈な毒をオニオコゼは持っています。
たとえば、2010年8月5日、沖縄県名護市の海岸で58歳のダイビングインストラクター(男性)が
オニオコゼに刺されて死亡したという事例があります。
その男性は「オニオコゼに刺された」と叫び
助けを呼んだようですが、その後意識不明の重体になり、死亡しました。
その方は、以前にもオニオコゼに刺されたことがあるそうで、
再度、オニオコゼに刺されたことによるアナフィラキシーショックが原因で死亡したといわれています。
蜂に数回刺されたら死ぬことがあるみたいな話ですね。
ヴィアトリス製薬株式会社様の記事によると、
引用元URL:https://allergy72.jp/cause/bee/symptom.html
蜂毒は反応時間が早く、蜂に刺されてからその多くは約15分以内には症状が出てきます。
症状が早くあらわれるほど重症になることが多く、
場合によってはアナフィラキシーショックを起こします。
さらに、アナフィラキシーの症状が出てから心停止までの時間は15分という報告があり、
速やかな治療が必要です。また、短期間に2回蜂刺されにあうと、
アナフィラキシーを起こしやすくなるという調査もあります。
なお、子どもの場合は重いアナフィラキシーに至るのは1%程度と考えられています。アレルギー症状の多くは、体内に蜂毒に対する抗体ができた後、
2回目以降に蜂毒が入ったとき、もともと身体の中に存在する主にヒスタミンという物質の作用によって、
全身症状が引き起こされます。しかし、蜂毒にもこのヒスタミンが少量含まれていることから、
多量の蜂毒が同時に体内に入った場合、
初めての蜂刺されでもアレルギー様の症状を起こすこともあります。蜂刺されで死に至るのは、複数回刺された場合よりも、
初めて刺されたケースの方が多いという報告もあります。
以上引用終了
ということで、蜂の場合だと初めて刺された場合であっても
アナフィラキシーショックを起こすこともあるそうなので、
オニオコゼの場合も、毒には気をつけていただきたいと思います。
それではここからが本題です。
今回の記事ではオニオコゼの毒の場所や危険性についてわかりやすく解説していきます。
オニオコゼの毒はどの部位にある?
Contents
まず毒を持つ魚にはいろいろいますし、
どんな毒か?毒の分類もいくつかあります。
・刺毒
・粘液毒
・食中毒
があります。
オニオコゼは刺毒です。
刺毒とは毒棘を持つ魚に刺されることで
人体に有害な影響が出る毒のことです。
ちなみに粘液毒は魚の体表から有害な粘液が分泌されるタイプです。
食中毒はは読んで字のごとくで代表例はフグ毒です。
話を元に戻します。
オニオコゼの刺毒は背びれのトゲに存在します。
上記画像を参考にしてください。
もし手にオニオコゼのトゲが刺さってしまったら、
ものすごい激痛に一日中苦しむ羽目になります。
また痛みだけでなく刺された部分はものすごく腫れてきます。
さらに最悪の場合、痙攣が起きたり、呼吸が苦しくなったり
アナフィラキシーショックを起こして命を落とす危険性もあります。
なので、もしオニオコゼの調理をしないといけない場合には
トゲの部分を『絶対に』触らないように十分に気をつけてください。
また、トゲを取り除いても安心できません。
取り除いたトゲの部分にも毒が残っていることがあります。
だから、そもそもオニオコゼの背びれあたりを処理する場合は
絶対に手が当たらないように細心の注意を払ってくださいね。
背びれ辺りを捨てる場合でも
新聞紙なんかを使って包んで捨てるなど工夫しましょう。
オニオコゼの毒による症状
オニオコゼの毒によりものすごい痛み、
それから紫色に腫れてきます。
酷い場合にはしびれなどの症状が出ます。
その後、気持ち悪くなってきて嘔吐したり、
ものすごくお腹が痛くなってきて下痢をしたり
神経が麻痺してきたり、関節が痛くなってきたりすることもあります。
さらに呼吸が苦しくなってきて命を落とす危険性もあります。
毒にやられるとこんな症状がでる!
(h2>オニオコゼの毒|応急処置
オニオコゼの毒の成分について、まだまだ分かっていない部分が多いそうです。
ただ、一つ言えるのはオニオコゼの毒は熱に弱い性質があるということです。
オニオコゼの毒はタンパク質でできているためです。
タンパク質は熱によって(タンパク質の種類によってどれくらいの熱で失活するか変わります)変性し、
もともとの機能がなくなります。
なので、もしオニオコゼに刺されてしまったら応急処置として
45℃くらいの火傷しないけど、めちゃくちゃ熱いお湯に30分以上
傷口をつけておくという方法があります。
できればそうしながら救急車を呼ぶとか
誰かの車に乗せてもらって病院に駆け込むなど
とにかくお医者さんに処置してもらってください。
本当に命がかかっていることなので、よろしくお願いします。