ソメンヤドカリは貝に
イソギンチャクをくっつけることで
有名なヤドカリの一種です。
こちらはソメンヤドカリを撮影した動画です。
この記事ではソメンヤドカリにイソギンチャクがついている理由について
解説しますが、その前にソメンヤドカリとはどんなヤドカリなのか
解説したいと思います。
ソメンヤドカリとはどんなヤドカリなの?
こちらはソメンヤドカリの画像です。
ソメンヤドカリは夜行性です。
なので、昼間、家族連れでソメンヤドカリを探しに行っても
見つけることは難しいでしょう。
ところで、
あなたはヤドカリは一種類しかいないと思っていませんか?
でも、ヤドカリは大きく分けて2種類いるんです。
具体的にはヤドカリ科に属するヤドカリと
ホンヤドカリ科に属するヤドカリの2種類がいるんですね。
で、見分け方なのですが
左右のはさみを見比べるだけです。
左右のハサミが同じ大きさか、あるいは左側のハサミの方が
右側のハサミよりも大きいならヤドカリ科です。
逆に右側のハサミの方が左側のハサミより大きいならホンヤドカリ科です。
で、ソメンヤドカリは左側のハサミの方が大きいのでヤドカリ科に属しています。
つまり、ソメンヤドカリとはヤドカリ科に属するヤドカリの一種で、
イソギンチャクが貝についているタイプです。
他にも
ヤドカリ科には
・ホンドオニヤドカリ
・アカボシヤドカリ
・イシダタミヤドカリ
などがいます。
ホンヤドカリ科には
・ヤマトホンヤドカリ
・ベニホンヤドカリ
・トサカコテホンヤドカリ
・イダテンヒメホンヤドカリ
などがいます。
ソメンヤドカリにイソギンチャクがついている理由
ソメンヤドカリに限った話ではありませんが
ヤドカリって敵に襲われると
貝殻の中に逃げ込みます。
そして貝殻の入り口をハサミで閉じて
敵の攻撃を防御して
自分の命を守ります。
ただ、例外があります。
イシダイやタコ類に襲われた場合です。
いつものように貝殻に閉じこもっても
タコやイシダイは普通にヤドカリを食べてしまうんです。
ですが、イソギンチャクが貝殻についている
ソメンヤドカリの場合は別です。
襲われても貝殻についている
イソギンチャクがタコなどの攻撃から
守ってくれるんです。
イソギンチャクにある刺胞が刺さると
痺れたかのような刺激を与えることができます。
これによりタコがヤドカリを食べようとしても
無理なことがわかり、あきらめてしまうんですね。
こんな感じでソメンヤドカリにイソギンチャクがついている理由は
自分の身をタコなどの敵から守ってもらうためです。
ソメンヤドカリについているベニヒモイソギンチャクについて
ソメンヤドカリの貝殻についているイソギンチャクは
ベニヒモイソギンチャクです。
ベニヒモイソギンチャクはソメンヤドカリにずっとくっついている状態です。
どうやって食事をして生きているのでしょう?
そもそもヤドカリは人間のようにモグモグ食べ物を食べるための
口を持っていません。
餌が口の中に流し込まれるような感じです。
汚い話になりますが、
水洗トイレみたいな感じです。
ジャーって流れていくみたいな。
なので、ヤドカリが何かを口に入れようとしても
100%、体内に入るわけではありません。
口に入らなかったものはプカプカ
水中に浮かぶわけです。
それをヤドカリの貝殻についている
ベニヒモイソギンチャクが食べます。
こうやってソメンヤドカリとベニヒモイソギンチャクは
共存しているんですね。
ところでベニヒモイソギンチャクの体を
グイグイ押してみるとちっちゃな孔から
ピンク色の糸がたくさん出てくるんです。
このピンク色の糸の存在から
ベニヒモイソギンチャクという名前がつきました。
ちなみにこのピンクの糸のことを
槍糸といって、自分の身を守るための器官です。