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ワニガメの寿命はどれくらい?【獣医師解説】

ワニガメ




この記事ではワニガメの寿命がどれくらいか?
獣医師的視点を加えて解説していきたいと思います。
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ワニガメの寿命

ワニガメ

まず結論からワニガメの寿命は『野生』だと50年から100年くらいだといわれています。
例外的に200年くらい生きるワニガメもいるそうです。

200歳は例外だとしても50~100年で生涯を終えるのって
人間と似ていますよね。

よく鶴は1000年、カメは万年っていいますが
予想よりも寿命は短い気がします。

ただ、あえて『野生』と書きました。
野生の反対は飼育だと思います。
飼育されているワニガメの寿命はどれくらいなのでしょう?

もしワニガメが家の中などで飼育されたとしたら
寿命は30年から70年程度と野生のワニガメよりも短くなります

つまり、野生のワニガメの方が飼育下のワニガメよりも長生きできるということです。
ちなみに野生で育った方が飼育下よりも長生きできる生物は他にもいます。
たとえばジュゴン。
野生のジュゴンの寿命は約50~70年だと言われています。
でも、飼育下だと10~20年だそうです。

こんな感じで野生の方が長生きできる生き物っているのですね。
飼育された方が寿命が短くなるのなら
野生として伸び伸びと生活させてあげた方がよいかもしれません。

ところで野生の方が飼育下よりも長生きできるみたいな話をすると
「何が言いたいの?」と思われたかもしれません。

私は獣医師として日々ペットの診察をしています。
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たとえば猫。
野生の猫よりも飼育された猫の方が『圧倒的に』長生きです。
野生の猫(野良猫)の寿命は約4年です。
たった4年で生涯を終えてしまうのです。
でも、お家で飼われている猫の寿命は約15歳です。
つまり飼育された方が野生よりも約3倍、猫だと長生きができるってことです。

どうして猫は野生よりも飼育下の方が長生きできるのでしょう?
理由は簡単。
まず外は冬はめちゃくちゃ寒いし、夏はめちゃくちゃ暑い。
暑さ寒さだってかなりストレスですし熱中症は猫でもあります。

雨が降ったら、雨を避ける場所もありません。
雨でずぶ濡れになると猫ちゃんだって風邪をひきます。
悪化すると肺炎を起こして死亡します。

でも飼育下の猫は家の中で夏は涼しく冬は暖かく生活できますし
雨に濡れる心配もありません。

また野良猫は猫エイズや猫白血病という一度感染すると治らないし
命に関わる恐ろしいウイルスを保有しているものもいます。
猫エイズや猫白血病は猫同士の喧嘩でうつります。
野良猫は縄張り争いでよくケンカするので
猫エイズや猫白血病に感染することはよくあることです。

猫エイズや猫白血病は飼育された猫なら感染する危険性はほぼありません。
また、猫白血病や猫エイズはワクチンで予防できる病気ですので
飼育下の猫ちゃんの中にはワクチンで守られているものもいます。

さらに子猫なんてもっと外は危険でしょう。
ちょっとした暑さや寒さで死んでしまうこともありますし
食事を数日とれないだけで栄養失調で死亡することだってあります。

そういうことを考えると野良猫よりも飼育下の猫の方が3倍長生きできるのは納得でしょう。
でも、ワニガメの寿命は野生の方が飼育下より長いです。
ここからは私の考察になりますが、
おそらく猫ちゃんのケースで当てはめると分かりやすいかと思います。

そもそも猫ちゃんだって外の暮らしの方が幸せを感じていると思います
というのは一度でも飼育下の猫ちゃんが外に脱走したら
仮にお家にその後帰ってきても、定期的に脱出するようになるケースが多いです。
それくらい外の生活の方が魅力的なのでしょう。
ただエサだけ飼い主からもらえれば良いみたいになっているケースをよく見かけます。

でも猫ちゃんの場合はさっきも言ったように
暑さ寒さの問題や野良猫が持っている感染症の問題や交通事故の問題などで
飼育下の猫の方が長生きできる
というわけです。

これに対して野生のワニガメが交通事故に遭うなんてことは通常考えられないでしょう。
ワニガメは通常湖などにいますから。
まぁ、モーターボートに衝突して死亡するワニガメが中にはいるかもしれません。
でも、日本の車だらけの道路みたいにモーターボート渋滞するほどはいないでしょう。

また、ワニガメ特有の感染症が蔓延しているみたいなケースも聞きませんし
ケンカで感染症が蔓延するみたいなケースも耳にしません。

また、ワニガメを診れる獣医も限られているでしょうから
そもそもワニガメを動物病院に連れてきてもよくわからないということになるので
動物病院のおかげで飼育下のワニガメが助かるということにもなりにくいと思います。

以上のことから、
私の個人的な考察になっていますが、
ワニガメの場合は猫と違って野生の方が寿命が長くなるのだと思います。
また、ワニガメに関する医学的な知見が増えてくれば
もしかしたら飼育下のワニガメの方が長生きできるという時代がやってくるかもしれません。
でも、ワニガメの場合、猫みたいに飼育している人の数が多くありません。
獣医師も臨床経験をそんなに積めないわけなので
飼育下のワニガメの寿命が今後伸びるという可能性は極めて低いのではないか、
と個人的には感じています。

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